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論文

アルファルファ、オーチャードグラス、トウモロコシ及びソルガムのサイレージの微生物相及び発酵品質に$$gamma$$線照射が及ぼす影響

田中 治*; 秋山 典昭*; 山田 明央*; 安藤 貞*; 上垣 隆一*; 小林 亮英*; 久米 民和

日本草地学会誌, 47(1), p.62 - 67, 2001/04

サイレージの調製における好ましくない微生物として、酪酸発酵の原因となる嫌気性芽胞細菌や、好気的変敗の原因となるカビ,酵母及び好気性細菌などがある。これらサイレージに好ましくない微生物の増殖の防止を目的として、アルファルファ,オーチャードグラス,トウモロコシ,ソルガムなどの飼料原料の放射線処理を検討した。嫌気性芽胞細菌は8kGy,カビは4kGy,酵母は16kGyの照射で検出されなくなった。以上の結果から、16kGy以上の$$gamma$$線照射によって、サイレージの酪酸発酵及び好気的変敗を抑制できることが明らかとなった。

報告書

Study on upgrading of oil palm wastes to animal feeds by radiation and fermentation processing

久米 民和; 松橋 信平; 伊藤 均; 橋本 昭司; 石垣 功*; M.R.Awang*; M.Lebaijuri*; Z.Othman*; F.Ali*; W.B.W.Husain*; et al.

JAERI-Research 98-013, 206 Pages, 1998/03

JAERI-Research-98-013.pdf:9.52MB

放射線加工処理分野における原研とマレーシア原子力研究所(MINT)における二国間研究協力が1987年12月に調印され、「オイルパーム廃棄物の有効利用」に関する研究が10年間実施された。1987年~1992年の第1期では、(1)汚染微生物の放射線殺菌、(2)照射した廃棄物の物理化学的性質、(3)有用菌の選択と発酵条件、(4)発酵産物の栄養価、(5)経済性評価について検討し、放射線殺菌とキノコ菌による発酵処理が有効であることを明らかにした。第2期(1992~1997年)には、(1)パイロットプラントにおける飼料生産のフィジビリティ・スタディ及び、(2)生物活性物質の生産について検討し、本プロセス実用化のための基礎的知見を得た。本報告書は、オイルパーム廃棄物である空果房の放射線殺菌とキノコ菌による発酵処理を用いた飼料化プロセス実用化のための研究成果をまとめたものである。

論文

Chemical composition and digestibility of rice straw fermented by selected fungi

M.A.Malek*; 松橋 信平; 久米 民和

Int. J.Mushroom Sci., 2(2), p.27 - 32, 1998/00

8種類の糸状菌を用いて、照射したワラの発酵処理による繊維成分の消化性について検討した。Pleurotus sajor-cajuなどの糸状菌の発酵処理により、熱水抽出率が増加した。1ヶ月の発酵処理により、中性溶媒不溶繊維、セルロース含量などが減少した。リグニン含量は、P.sajor-cajuの2ヶ月発酵で著しく減少した。また、粗タンパク質含量の増加、消化性の向上が認められた。消化性試験では、酵素液及びルーメン液ともに良い結果が得られた。これらの結果から、P.sajor-cajuによる発酵処理産物が飼料として最も適しており、特にセルロース含量は余り低下させずに、リグニン含量を低下させ、消化性を向上できた。

報告書

Sludge pasteurization and upgrading by radiation; Bilateral research cooperation between OAEP and JAERI

環境・資源利用研究部

JAERI-Research 95-047, 175 Pages, 1995/07

JAERI-Research-95-047.pdf:4.37MB

放射線による汚泥の殺菌と有効利用に関するタイ原子力庁(OAEP)と日本原子力研究所(原研)との二国間研究協力を、1990年3月より1994年3月までの4年間実施した。研究協力は、高崎あるいはバンコクで開催される運営委員会での情報交換、双方の研究員交流による共同実験並びに結果の討議により行った。この研究協力を通じて、放射線による汚泥中の病原菌の殺菌並びに寄生虫の不活化、照射汚泥の肥料や飼料、植物病抑制用資材としての有効利用等について多くの成果が得られた。本報告書は、上記研究テーマに関する研究協力終了に当たり、5回にわたる運営委員会で報告されたプログレスレポートを中心に研究協力の成果をまとめたものである。

論文

放射線による農林産廃棄物の有効利用

久米 民和

放射線と産業, 0(67), p.17 - 22, 1995/00

放射線を用いた農林産廃棄物の有効利用について、オイルパーム空果房の飼料化を中心に解説する。世界各地で大量に発生している農林産廃棄物の中で、セルロース廃棄物は公害防止及び資源の有効利用の両面から注目されている。世界第1位のパーム油生産国では、セルロース廃棄物である空果房及び果肉繊維が各々年間300万トン排出されており、原研とマレイシア核技術研究所(MINT)との間で空果房の飼料化に関する検討を進めている。これまでに、放射線殺菌とマレイシア産ヒラタケによる発酵処理を組合せることにより、消化性のより飼料を生産できることが明らかとなり、MINTでパイロット・プラントの準備を進めている。また、パーム油産業はインドネシアでも著しい伸びを示しており、これらの国におけるセルロース廃棄物の飼料化の現状についても述べる。

論文

オイルパーム廃棄物の飼料化

久米 民和

第21回日本アイソトープ・放射線総合会議論文集, 0, p.B130_1 - B130_11, 1994/00

オイルパーム廃棄物の飼料化について、資源の有効利用及び環境汚染防止の観点から述べる。パーム油の生産にともない、製油工場から出る主要な副産物は、空果房(EFB)24%、果肉繊維(PPF)21%、核殻8%、パーム核粕2.5%である。同時に排出される廃水は、パーム油生産量の2~3倍であり、有機分が多く河川の汚染の原因となっている。従って、廃水中の固型分をスラッジとして回収し、一部は飼料として用いている。セルロース質廃棄物であるEFB及びPPFは年間300万トンにのぼり、肥料生産や燃料用に灰化あるいは燃焼され、煙公害の原因となっている。EFBは放射線殺菌と糸状菌による発酵処理を行うことにより、高タンパク質の飼料に変換することができた。また、EFB培地の栄養源としてスラッジを用いることが可能になれば、パーム油工場内の廃棄物だけで飼料化でき、効率的な資源のリサイクルが期待される。

論文

Radiation pasteurised oil palm empty fruit bunch fermented with Pleurotus sajor-caju as feed supplement to ruminants

M.R.Awang*; H.H.Mutaat*; M.S.Mahmud*; W.B.W.Husain*; T.Osman*; K.A.Bakar*; A.Kassim*; Z.U.W.Mahmud*; Manaf, I.*; 久米 民和; et al.

Radiation Physics and Chemistry, 42(4-6), p.611 - 616, 1993/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:29.78(Chemistry, Physical)

オイルパームのセルロース廃棄物である空果房を用いて、P.sajor-cajuによる飼料化の検討を行った。照射した空果房におけるP.sajor-cajuの生育適温は25~28$$^{circ}$$C、pHは6~8、水分含量は60~70%であった。CaCO$$_{3}$$を2%、米ヌカを5%加えた空果房培地が最適であった。発酵産物は、粗繊維含量が減少し、タンパク質含量が増加した。本発酵産物を反芻動物用の飼料として用いた結果、良好な消化率が得られた。発がん性を有するカビ毒アフラトキシンは、発酵産物から検出されることはなかった。

論文

Utilization of agro-resources by radiation treatment; Production of animal feed and mushroom from oil palm wastes

久米 民和; 松橋 信平; 橋本 昭司; M.R.Awang*; H.Hamdani*; 斉藤 秀治*

Radiation Physics and Chemistry, 42(4-6), p.727 - 730, 1993/00

 被引用回数:8 パーセンタイル:63.68(Chemistry, Physical)

大量に排出される未利用農林産資源の中で、オイルパーム工場の主要なセルロース質廃棄物である空果房(EFB)の有効利用について検討した。マレーシアでのEFB産出量は年間200万トン以上にのぼり、焼却による煙等環境への汚染の問題が指摘されている。放射線処理を利用したEFBの飼料化やキノコ生産が有効に行えることを明らかにした。EFBの微生物汚染は著しく、滅菌のためには25kGy,殺菌のためには10kGy必要であった。これらの線量を用いて殺菌あるいは滅菌したEFB培地に有用糸状菌を接種して発酵試験を行った。試験した糸状菌の中ではC.cinereus及びP.sajor-cajuの成績が良好であった。C.cinereusの30$$^{circ}$$Cにおける固体発酵の結果、1ヶ月の培養でタンパク含量が13%に増加し、粗繊維含量は20%に減少した。P.sejor-cajuによるキノコ生産は、EFBに少量の米ヌカを加えることにより良好な結果が得られた。

論文

オイルパーム廃棄物の飼料化

久米 民和

Isotope News, 0(4), p.6 - 8, 1992/04

マレイシア原子力庁との二国間研究協力により進めている「オイルパーム廃棄物の飼料化」について、方法、特徴等を紹介した。本方法は、パーム油工場から大量に排出されるセルロース質廃棄物の一つである空果房(EFB)を放射線殺菌した後、有用糸状菌による発酵を行い飼料とするというものである。EFBに10~30kGyの照射を行い、キノコ類の菌を培養することにより良好な飼料が得られている。また東南アジア地方で用いられているヒラタケの一種P.sajor-cajuを用いたキノコ生産及びキノコ収穫後の廃培地の飼料としての利用についても述べた。

論文

Scale-up fermentation of oil palm empty fruit bunch to produce ruminant feed by radiation processing

M.R.Awang*; H.H.Mutaat*; R.M.Deres*; 久米 民和

Proceedings of the International Conference on Evolution in Beam Applications, 0, p.501 - 504, 1991/00

前報で、オイルパーム空果房(EFB)試料3~6gを用いた小規模発酵試験において、Coprinus cinereusを用いることにより粗繊維含量20%、粗タンパク質含量13%の発酵産物が得られることを報告した。本報告では、大量の発酵産物を生産するために、発酵のスケールアップについて検討した。約400gのEFBをプラスチック袋に入れて発酵試験を行ったところ、C.cinereusでは粗繊維含量は33%と高かったが、粗タンパク質含量は11~13%であった。一方、食用キノコ菌であるP.cystidiosusやA.politricaでの発酵結果は良く、粗繊維含量26%、粗タンパク質含量は16%となった。また、1.5kgのEFB培地を詰めたプラスチックコンテナー(33$$times$$28$$times$$13cm)でP.sajor-oajuを栽培した結果、粗繊維含量16~20%、粗タンパク質含量6~8%、キノコの内量250gという良好な発酵結果を得た。

論文

Upgrading of oil palm wastes to animal feeds by radiation and fermentation treatment

久米 民和; H.H.Mutaat*; M.R.Awang*; 伊藤 均; 橋本 昭司

Proceedings of the International Conference on Evolution in Beam Applications, 0, p.497 - 500, 1991/00

オイルパームの生産に伴い大量に排出されるセルロース質廃棄物の空果房(Empty Fruit Bunch,EFB)及び果肉繊維(Palm Press Fiber,PPF)は、各々年間200万トンに上る。これらは主として焼却処分されており、煙公害の源ともなっている。近年環境規制の面からも焼却以外の新しい処理法の開発が望まれている。このような背景のもとに、大量の試料の殺菌処理に適している放射線処理と発酵処理による飼料化の検討を行った。汚染微生物の滅菌には25kGy以上の線量が必要であるが、糸状菌の殺菌には5~10kGyで十分であった。殺菌処理したEFB培地に各種糸状菌を接種し、発酵試験を行った。Coprinus,pleuorotus,Aspergillus,Vertisillium,Triohoderma菌の中では、Coprimcs cinereusの発酵結果が最も良かった。

論文

Effect of gamma-irradiation on lysinoalanine in various feedstuffs and model systems

久米 民和; 武久 正昭

J.Agric.Food Chem., 32, p.656 - 658, 1984/00

 被引用回数:7 パーセンタイル:66.42(Agriculture, Multidisciplinary)

種々の動物用飼料原料やモデル系での照射によるリジノアラニン(LAL)含量の変化について検討した。飼料原料のうち、魚粉、フィッシュソリュブル、骨粉からは各々0.3~0.6、1.0、2.9$$mu$$mol/100mgのLALが検出されたが、大豆粕や羽毛粉からは検出されなかった。これらの飼料原料を5Mradまで照射してもLAL含量に変化は認められなかった。LALは水溶液中(35$$mu$$mol/100ml、PH7.4)での照射により指数関数的に減少し、分解のG値は2.84と求められた。一方、乾燥状態の照射ではLALは安定であり、50Mrad照射しても27%が残存していた。タンパク質溶液を照射した場合には、タンパク質の種類(ウシ血清アルブミン、オボアルブミン、リゾチーム)、濃度(0.2~10%)、pH(7~13)に関係なく、いずれの場合にもLALの生成は認められなかった。この結果は、LAL生成の問題に関して放射線殺菌法の方が加熱殺菌法より優れていることを示している。

論文

Effect of irradiation for recovery of organic wastes from potato starch wastewater with chitosan

久米 民和; 武久 正昭

Radiation Physics and Chemistry, 23(5), p.579 - 582, 1984/00

馬鈴薯澱粉廃液をモデルとして、未利用資源の飼料化への放射線処理効果について検討した。澱粉廃液中の懸濁物質は、5Mradまでの照射を行うことにより凝集が促進された。キチンの脱アセチル化物であるキトサンを凝集剤として用いると、照射廃液での凝集効果が著しく、キトサンと照射を併用することによる凝集促進効果が認められた。廃液中の可溶性タンパク質はキトサンにより凝集させることはできないが、照射することによりタンパク質が不溶化しキトサンによる凝集が容易となった。用いた凝粉廃液中には大腸菌群は検出されなかったが、総細菌数は1ml当り8$$times$$10$$^{7}$$個検出された。また10$$^{-}$$$$^{2}$$%のキトサンによる廃液凝集物(約8倍に濃縮)中には3.5$$times$$10$$^{8}$$個/mlの総細菌数が検出された。これら廃液および凝集物を照射するとほぼ同様の殺菌曲線が得られ、1.0Mradの照射で各々11個および45個/mlにまで減少した。したがって、キトサンの存在が殺菌効果に影響を及ぼすことはなかった。

報告書

飼料および飼料原料の放射線処理に関する基礎的研究

久米 民和

JAERI-M 83-161, 96 Pages, 1983/11

JAERI-M-83-161.pdf:3.0MB

飼料および飼料原料の安全性の確保ならびに貯蔵性の向上に放射線照射を利用するための基礎として、殺菌効果、照射にともなう成分変化、未利用資源飼料化への応用等について検討した。飼料や飼料原料中の汚染微生物のうち問題となる病原性細菌や好浸透圧性糸状菌を殺菌するための必要線量は0.8Mredであると結論した。また、この照射にともなう飼料の主要成分や栄養価などの劣化はほとんどなく、貯蔵前に殺菌線量の照射を行うことにより貯蔵中の成分変化や養分損失を抑制できることが明らかとなった。またコンベアを用いた照射装置によるパッケージ照射を行い、飼料中の線量均一度、処理コストなど実用規模での照射技術に関する資料を得た。さらに、照射による廃液中のタンパク質の凝集や、凝集剤用多糖類の分解などを利用した未利用資源飼料化への応用の可能性を明らかにした。

論文

Effect of gamma-irradiation on fish meal

久米 民和; R.Chosdu*; 伊藤 均; 武久 正昭

Agricultural and Biological Chemistry, 47(4), p.723 - 727, 1983/00

魚粉に対する照射効果ならびに貯蔵効果について検討した。魚粉中の好浸透圧性糸状菌や大腸菌群は0.5Mradの照射で殺菌できた。粗タンパク含量、ペプシン消化率、アミノ酸組成には5Mradまで照射しても変化は認められなかった。酸価、過酸化物価は照射によりわずかに増加したが、過酸化物価の増加は脱酸素状態で照射することにより抑制できた。魚粉の水分含量を15.5%と高くして30$$^{circ}$$Cで貯蔵した場合、非照射試料で著しい好浸透圧性糸状菌数の増大が認められた。0.5Mrad照射試料では1ヶ月間糸状菌の発生を抑制でき、1.0Mrad照射試料では2ヶ月の貯蔵期間中糸状菌は検出されなかった。粗タンパク含量およびペプシン消化率には貯蔵期間中変化は認められなかったが、酸価は照射、非照射試料ともに貯蔵中に増加傾向を示した。非照射試料中の水分含量や過酸化物価は貯蔵中の糸状菌数の増大とともに増加し、粗脂肪含量は急激に減少した。一方、照射試料ではこれらの貯蔵中の変化を抑制できた。

論文

Radiosensitivity of Aspergillus versicolor isolated from animal feeds and destruction of sterigmatocystin by gamma-irradiation

久米 民和; 伊藤 均; 飯塚 廣*; 武久 正昭

Agricultural and Biological Chemistry, 47(5), p.1065 - 1069, 1983/00

飼料から分離されたA.versicolorの分生子の生存曲線は緩衝液中でも乾燥状態でもシグモイド型であった。D$$_{1}$$$$_{0}$$値とInduction doseは、緩衝液中で37および17~18krad、乾燥状態では50~51および25~48kradであった。これらの結果から、A.versicolorの殺菌線量は0.7Mrad以下で十分であることが明らかとなった。他の好浸透圧性糸状菌の放射線感受性もA.versicolorとほぼ同様であった。分離されたA.versicolor3株のうち2株に発ガン性物質であるステリグマトシステンの産生能が認められた。精白米培地上に生産されたステリグマトシスチンの量は、M13株で410$$mu$$g、c132で、280$$mu$$g、MYA-0056で730$$mu$$gであった。しかし、M26株には生産性が認められなかった。ステリグマトシスチンは乾燥状態では放射線に対して安定であり分解を達成するためには52Mradの高線量が必要であった。したがって、ステリグマトシスチンが生産される前に殺菌することが必要である。

論文

Changes in histamine contents in fish products for animal feeds and in aqueous solution by gamma-irradiation

久米 民和; R.Chosdu*; 伊藤 均; 武久 正昭

Agricultural and Biological Chemistry, 47(9), p.1973 - 1977, 1983/00

飼料中の毒性物質の一つとして考えられているヒスタミンに対する照射効果について検討した。飼料用魚粉11種およびフィッシュソリュブル3種中のヒスタミン含量は0.1~55mg/100gであり、とくに近海産試料のヒスタミン含量が高かった。魚粉中のヒスタミン含量は5Mradまで照射しても変化は認められなかったが、フィッシュソリュブルでは減少傾向を示し、5Mradで約16%減少した。ヒスチジン溶液からのヒスタミン生成のG値は0.077であり、照射によるヒスタミン分解のG値は1.90であった。ヒスタミン生成には主にHやlagの還元性種が関与しており、OHラジカルは主として分解に寄与していた。酸素はヒスチジン溶液からのヒスタミン生成を阻害したが、ヒスタミンの分解にはほとんど影響を及ぼさなかった。以上の結果、ヒスタミンの生成に比べて分解が著しく、照射によってヒスタミンが蓄積するといった問題が起ることはないと結論された。

論文

飼料の放射線処理が殺菌効果および栄養価に及ぼす影響

土黒 定信*; 武政 正明*; 伊藤 均; 久米 民和

畜産試験場研究報告, 40, p.57 - 63, 1983/00

飼料を高温多湿下に貯蔵する場合、その前後における放射線処理が雛の飼料価値に及ぼす影響および飼料の殺菌効果について検討した。飼料を30$$^{circ}$$C、相対湿度85%で1ヶ月貯蔵すると糸状菌数は約100倍増加し、雛の成長および飼料効率は有意に減少した。一方、1Mrad照射後に同条件で1ヶ月貯蔵した場合には糸状菌発生は認められず、雛の成長および飼料効率は良好であった。飼料を高温多湿下で1ヶ月貯蔵して糸状菌を発生させた後に1Mrad照射した場合には飼料の種類により一定の効果は認められなかった。また4種類の飼料を0.5またま1.0Mrad照射して雛の飼育試験を行なったが、雛に対する栄養価にはほとんど影響が認められなかった。

論文

飼料用漁粉の微生物分布と放射線殺菌効果

伊藤 均; A.Begum*; 久米 民和; 武久 正昭

日本農芸化学会誌, 57(1), p.9 - 16, 1983/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Agronomy)

近海産魚粉や混合ミールの微生物汚染は遠洋トロール品にくらべ著しく、1g中の総菌数は2$$times$$10$$^{4}$$~1$$times$$10$$^{6}$$個、大腸菌群は6$$times$$10$$^{1}$$~1$$times$$10$$^{5}$$個検出された。総菌数の多くはMicrococcusおよびBacillusで構成されており、大腸菌群分離株の30%以上がE.coliなど屎尿性大腸菌群で占められていた。サルモネラ菌は10検体中5検体から250g当り1~20個検出された。魚粉にガンマー線を照射すると大腸菌群は0.5~0.6Mradで検出できなくなり、サルモネラ菌も1g当り10$$^{-}$$$$^{6}$$個にまで殺菌された。東南アジア産魚粉にはAspergillus Flavusなどの糸状菌が多かったが、0.4Mradで検出できなくなった。一方、1Mrad以上でも生残する細菌はMoraxellaやPseudomanas malleiなどであった。

論文

飼料用魚粉およびフィッシュソリュブル中のヒスタミンに対する$$gamma$$線照射効果

久米 民和; R.Chosdu*; 伊藤 均; 武久 正昭

食品照射, 18, p.10 - 14, 1983/00

ニワトリの筋胃潰?や生育阻害をひきおこす原因物質である魚粉中のヒスタミンに対する照射の影響を検討した。飼料用魚粉11種、フィッシュソリュブル3種中のヒスタミン含量は0.1~55mg/100gであり、とくに近海産試料のヒスタミン含量が高かった。魚粉中のヒスタミン含量は5Mradまで照射しても変化は認められなかったが、フィッシュソリュブル中では減少傾向を示した。ヒスタミンは水溶液中の照射で著しく分解し、N$$_{2}$$中での分解に比べN$$_{2}$$O中では促進効果が認められたが、O$$_{2}$$はほとんど影響を及ぼさなかった。一方ヒスチジン溶液の照射によりヒスタミンが生成するが、N$$_{2}$$中に比べN$$_{2}$$O中での生成量が少なく、またO$$_{2}$$中では痕跡程度しか検出されなかった。したがって、O$$_{2}$$中ではヒスタミン精製が阻害され、またOHラジカルがヒスタミンの生成と分解に主に寄与していると考えられた。以上のようにモデル系では照射によりヒスタミンが生成するが、飼料原料中で蓄積することはなかった。

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